「あなた方は生きる」 02.04.07
エゼキエル37:1〜14,エフェソ2:4〜6
神に背き続けたイスラエルが行き着いたのは、裁きによる滅びでした。
国も神殿も破壊され、誇りも希望も失いました。しかも、この悲惨は、
神の裁きによるのですから、もはや神に助けを求めることもできません。
人々は、深く沈み込んでいました。預言者エゼキエルは、神から幻を
示されます。それは、谷にあふれている無数の枯れた骨でした。
それは、イスラエルの姿を表すものでした。
心が沈み込み、枯れた骨が散らばっている様子というのは、現代の世界とも
共通します。神を拒んで突き進んできたことで、多くの混乱や不安を生み出して
きました。希望を語りにくい世界になっています。
神はエゼキエルに「これらの骨は生き返れるか」と問いかけます。
彼は、人間にはそんな力がないことを認めるしかありません。
そして、「神さま、あなただけがご存じです」と言うことしかできませんでした。
それに対して、神は「わたしが霊を吹き込むから生き返る」と、回復の宣言を
してくださるのです。この宣言には、神を拒む人間の罪に対する赦しが
込められています。
また、「わが民よ」との呼びかけには、「あなたたちはわたしのものだ」という、
憐れみに満ちた御心が込められています。
「あなたは罪ゆえに枯れた骨になってしまっている。
しかし、それでもあなたはわたしのものだ。見捨てない。
罪を赦し、もう一度新しい者として回復させる。」
滅びるしかないと思いこみ、沈み込んでいた人間に、この回復の宣言が
残されました。
私たちが信じているのは、このように語ってくださる神です。
私たちを枯れたままにしてはおかれない神さまがいらっしゃる。
ここに私たちの希望があり、世界の唯一の希望があります。
<枯れた骨よ、主の言葉を聞け。これらの骨に向かって、主なる神は
こう言われる。見よ、わたしは、お前たちの中に霊を吹き込む。
すると、おまえたちは生き返る。>エゼキエル37:5